HERMES/エルメス ケリー 内縫 ハンドバッグ 修理実績【レボラボ】
2023/06/19
【素材】エバーカーフ 【カラー】ホワイト
【修理内容】エルメス専用補色補修
HERMES/エルメス
ケリー(内縫い)ハンドバッグ
Before 01
表側全体画像
クスミや汚れがどうしても目立ってしまうのがホワイトカラーの特徴です。(修理目線)お洋服にも合わしやすいお色であるのに、ここまで汚れが目立ってしまうとせっかくのエルメスが可哀想。。。
革部分全体的にも栄養がなくなりお肌がカサカサになっておりました。
擦れやすい部分に擦れ剥げや擦り切れのダメージがございましたので、エルメス専用の補色補修をご提案させていただきました。
当店はエルメスを専門でお色を直す職人がおりますので、エルメスに熟知した作業をさせていただくことが可能です。
エルメスのエバーカーフは上質でカーフスキン(仔牛革)の中でも柔らかく仕立てられた質感が印象的な革ですが、無理にお色を入れ過ぎると硬くなってしまいます。
カーフの中では、比較的に耐久性にも優れている革なので、お直しをすることでこれからも末長くご愛用いただけますね^^
当店では、ブランド価値を出来る限り損なわないような技術でお直しをさせていただいております。
After 01
【リペア・メンテナンス内容】
①全体クレンジング
②保湿・栄養補給
③エルメス専用補色補修
④全体お磨き+お仕上げ
初めに全体的な経年の汚れを落とすためのクレンジングをさせていただき、念入りに専用のクリームで保湿・栄養補給の下処理を行わせていただきました。
ホワイト系のお色はクレンジングのみでも汚れやクスミが取れやすく、非常に見栄えがパッと明るくなりますので、当店ではお色を入れることなく、クレンジングのみをご提案もする時がございます。
今回は、お色を薄く入れることでより見栄えが整いますので、カラーもさせていただきました。
保湿はやりすぎても良くないのですが、1度の保湿では潤いが足りなかったので数回に渡り保湿作業を行いました。
最初にこの処理を行わないと色が上手く乗ってくれません。
女性のお化粧の前のクレンジングと保湿をイメージしていただけますと分かりやすいかと思います。
その後、元の色に近い箇所を探して、その色を同じ色へ調色し、革表面のダメージを補修しながら全体的なお色の統一感を整えさせていただきました。
オリジナルに近づけるように少しずつ、少しずつ全体の表情のバランスを見ながら進めていきます。
【リペア・メンテナンス総括】
今回のご依頼のお品物は、とても素敵、且つ可愛らしいエルメスのケリーバッグでした!
「ケリー」は、モナコのグレース・ケリー王妃にちなんで呼ばれるようになったもので、ケリー王妃がカメラを向けられた際、妊娠中のお腹を咄嗟に隠したバッグであったことが由来です。
エルメスが扱う皮革は、特に上質な素材ですので、無理に補色補修をすると硬化して質感が変わりやすいデリケートな革です。上質な特有の質感を損なわない様に使用する染料や資材も専用の物を調合して作製をさせていただいております。
エルメスの革はとても丈夫で品質も最高級、そして、現代よりも昔の革の方がより品質は良きです🎶
昔の品物だからといって諦めていらっしゃる方も多いですが、そんなことはございませんので、一度、当店職人の技術によって「想い出と一緒に品物が蘇る体験」を感じていただければと思います。
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お品物一つとっても、ブランド職人の想い、デザイナーのこだわり、使う人の想い(過去と未来)を出来る限り、我々職人は汲み取りながら作業にあたっております。
職人としてフェイクとリアルを考えることが需要であり、ただただ直すということはフェイクだと考えています。
では、リアルを追求するとはどういうことなのか?
それは、直したお品物がお客様の手に渡った時からが我々の役割の成果だと考えております。
直すことを目的にするのではなく、使い続けることを目的としてお直しをし、そこに加えて、ブランド価値やそのお品物の表情を出来る限り損なわないリペアを心掛けております。